アグラオネマ・ピクタムにここまで惹かれる理由を考えてみた

アグラオネマ・ピクタムにここまで惹かれる理由を考えてみた
最近、アグラオネマ・ピクタムにかなり惹かれています。

もともと珍奇植物全般が好きで、ビカクシダ、食虫植物、サボテン多肉植物ランアンスリウムなど、いろいろな植物を見てきました。
その中でもアグラオネマ・ピクタムは、自分の中で少し異質な存在です。


なぜなら、ここまで「同じ種類」を集めたいと思った植物は、人生で初めてだからです。
普通、植物を集める時は「いろいろな種類を集めたい」と思うことが多い。
ビカクシダならリドレイ、ベイチー、ウィリンキー。
サボテンなら柱サボテン、玉サボテン、強刺類。
食虫植物ならネペンテスハエトリソウモウセンゴケ
まあ、あくまで同じカテゴリ内の別種を集めるというわけです。

しかしピクタムの場合は違います。
集めているのは、基本的には同じアグラオネマ・ピクタムです。
変種を集めているというより、同じ種の中にある模様や雰囲気の違いを追いかけているわけです。

これは冷静に考えると、人生で初めての経験でしたね。

 ※この記事は、ピクタムに惹かれた理由を整理するため、普段より少し推敲して書いています。 

気づけばピクタムを買い集めていた


最初は、数株あれば十分だと思っていました。
アグラオネマ・ピクタムにここまで惹かれる理由を考えてみた
ニルヴァーシュ

ところが実際に集め始めると、気づけば次の株を探していました。
派手な株、白が多い株、暗い葉に細かい柄が入る株、全体的にまろやかな株、どこか野生感のある株。
もう、欲望は止まることがありません。まるで人生のよう。止まりたくても時と欲望は止まってくれません。
まろやかさん

ひとつ買うと、もうひとつ別の表現が気になります。
さらに別の産地名や系統名を見つけると、それも気になってしまいます。
そして、届いた株を並べる場所が足りなくなり、段ボールで簡易的な雛壇を作るようになりました。ダサいです。ダサいですが、高効率です。
アグラオネマ・ピクタムにここまで惹かれる理由を考えてみた
ダサい?


同じ種なのに、ひとつひとつ顔が違う。
同じ植物なのに、見ている場所が違う。
その感覚が、ピクタムの面白さなのだと思います。
まじで。

「派手なら正解」ではないところが面白い


ピクタムの魅力は、単純に「派手な株が一番良い」と言い切れないところにあります。
アグラオネマ・ピクタムにここまで惹かれる理由を考えてみた
派手アンダマン

もちろん、白が強く入った株や、くっきりしたトリカラーの株は目を引きます。
写真映えもしますし、分かりやすい美しさがあります。


ただ、ピクタムの面白さはそれだけではありません。


柄が細かく散っている株。
濃い緑の中に、少しだけ銀色が入る株。
全体の色がまろやかで、強い主張はないけれど見続けたくなる株。
葉の形や伸び方に、どこか野生感がある株。
あとこんな感じで変な奴↓
アグラオネマ・ピクタムにここまで惹かれる理由を考えてみた
変わった柄
つまり、ピクタムには分かりやすい「正解」がありません。
最高級とは何か。
良い柄とは何か。
美しい株とは何か。

それが簡単には決まらないということですね。
アグラオネマ・ピクタムにここまで惹かれる理由を考えてみた
なぜか惹かれる株
ここが、ピクタムに惹かれる大きな理由なのだと思います。

脳が「未解決問題」として扱っている感覚


ピクタムを見ていると、どこかずっと答えの出ない問題を考えているような感覚になります。

派手な株が良いのか。
白が多い株が良いのか。
細かい柄が良いのか。
暗い葉に少しだけ模様が入る方が良いのか。
現地感のある株が良いのか。
園芸的に整った株が良いのか。


考えても、はっきりした答えは出ません。
そして、答えが出ないからこそ忘れられません。


人は、完全に納得できたものよりも、不完全燃焼のものを強く覚えていることがあります。
中学時代や学生時代の記憶が、なぜか夢に出てくるように、終わったはずなのに自分の中で終わっていないものは、何度も意識に戻ってきます。
たしかに。

自分にとってピクタムも、それに近い存在なのかもしれません。

美しさはある。
魅力も分かる。
でも、まだ理解しきれない。

その「理解しきれなさ」が、ピクタムを忘れられなくしている気がします。

スマトラ島という産地の謎


ピクタムに惹かれる理由として、自生地のイメージがつかみにくいことも大きいです。


たとえばサボテンなら、砂漠や乾燥地帯に生えているイメージがあります。
ネペンテスなら、熱帯雨林や山地の湿った環境を想像しやすいです。
ビカクシダなら、木に着生している姿が思い浮かびます。


しかしピクタムは、どこか分かりそうで分かりません。


スマトラ島。
熱帯雨林。
湿った林床。
そういう言葉は出てきます。


けれど、実際にどんな光が差し込み、どんな斜面に生え、どんな植物と一緒に暮らしているのか。
その具体的な風景は、簡単には見えてきません。


それなのに、流通している株には産地名や採集コードのようなものが付いていることがあります。


自生地の手触りは分からない。
でも、確かにどこかから来た気配だけはある。

この距離感が絶妙です。

完全に園芸植物として作られたものでもなく、かといって自生地の全貌が見えるわけでもない。
その中間にある謎が、ピクタムをさらに面白くしています。

初期のマイクラに近い感覚


ピクタムを見ている時の感覚は、初期のマインクラフトに少し似ていると思います。

まだ情報が整理されきっていない世界。
何もないように見えるけれど、実際には膨大な可能性が広がっている世界。
明確な目的が与えられるわけではなく、自分で面白さを見つけていく世界。


ピクタムにも、それに近い静けさがあります。


トレンドとして派手に盛り上がる植物はたくさんあります。
高級品種、人気品種、分かりやすい流行、SNS映えする見た目。
そういうものは、それはそれで面白いです。


ただ、ピクタムには少し違う魅力があります。


誰かが決めた流行を追うというより、自分と植物が一対一で向き合っているような感覚があります。
この株のどこが良いのか。
なぜこの柄が気になるのか。
なぜこの葉を何度も見てしまうのか。
アグラオネマ・ピクタムにここまで惹かれる理由を考えてみた
どうなるんだろう

答えは、外側の評価だけでは決まりません。


自分の中で見つけていくしかありません。

同じ種なのに、世界が広い


アグラオネマ・ピクタムは、分類上はひとつの種です。
しかし、実際に見ていると、同じ種とは思えないほど表現に幅があります。
葉の形、色の濃さ、模様の入り方、白や銀の出方、全体の雰囲気。
それぞれの株が、少しずつ違う方向を向いています。


それでいて、完全に別物ではありません。
どこかに共通した「ピクタムらしさ」があります。

この、同じでありながら違うという感覚が面白いです。
いろいろな種類を集める楽しさとは、また別の楽しさです。
ひとつの種を深く見ていくことで、逆に世界が広がっていくような感覚があります。

なぜここまで集めたくなるのか


結局、ピクタムにここまで惹かれる理由は、ひとつではないと思います。


模様が美しいから。
個体差が大きいから。
自生地に謎があるから。
正解が分かりにくいから。
同じ種なのに、見れば見るほど違いが見えてくるから。


そして何より、理解しきれないからだと思います。

完全に分かった植物なら、ここまで追いかけなかったかもしれません。
分かりやすく派手な植物なら、数株で満足していたかもしれません。


でもピクタムは、分かった気になった次の瞬間に、また別の表情を見せてきます。
この株が良いと思ったのに、次の日には別の株が気になる。
派手な株を見た後に、地味な株の良さが分かる。
白の多い株を見た後に、暗い葉の深さが気になる。


そうやって、評価軸が何度も揺れます。


その揺れこそが、ピクタムの魅力なのだと思います。

まとめ


アグラオネマ・ピクタムは、単に模様がきれいな観葉植物というだけではありません。
同じ種の中に、驚くほど広い表現の幅があります。
派手さだけでは語れず、正解も分かりにくく、自生地の雰囲気にも謎が残ります。


だからこそ、見れば見るほど気になってしまいます。
段ボールで作った簡易的な雛壇に、ピクタムを並べて眺める。
それだけでも、ひとつの小さな世界ができあがります。
アグラオネマ・ピクタムにここまで惹かれる理由を考えてみた
段ボール雛壇

まだ何も分かっていないようで、実は膨大な可能性がある。
自分の感覚だけを頼りに、少しずつその世界を見ていく。

自分にとってアグラオネマ・ピクタムは、そんな植物です。

と、自分の欲望をチャッピーと推敲したら偏愛がすごくきれいにまとまってしまった。というお話でした。

以上